すべてのレンズに神は宿る
Gods abide in all lenses.

今日は写真関連書籍の紹介。
いつか紹介したいと思いつつ、そのタイミングを計っておりました。

タイトル:レンズ汎神論
著者:飯田 鉄
単行本: 255ページ
出版社: 日本カメラ社 (2001/12)
ISBN-10: 4817900105
(アフィリエイトではないのでリンクは貼りません)

カメラという装置が発明されて以来、写真機の歴史はレンズの歴史と不可分の関係にある。
そのレンズにスポットライトを当てた珠玉のストーリー。
この著作で紹介されるレンズたちは、決して有名なレンズや高価なレンズばかりではない。単に描写性能だけに捕らわれず、むしろ、安価だが設計者の思想や時代背景を反映した、存在するべくして存在したレンズの数々が、美しい作例と共に紹介されている。

時代はデジタルとなって、ナノコートやLレンズなどが時代の寵児となっているかのような取り扱われ方であるが、この著作を読めば、むしろスポットライトが当たらないレンズの中に、様々な個性的なレンズが存在していることに気付かされる。


取り上げられているレンズを少し紹介すると、
リケノン45mm F2.8
シグマ8mm F4
キヤノンFL-F300mm F5.6
ロッコール21mm F4
コミナー28mm F3.5
ECBフジノンSF85mm F4
ダルメイヤースーパーシックスアナスチグマット2inch F1.9
コムラー135mm F3.5
マクロスイター50mm F1.9
ニッコール135mm F3.5
キヤノン28mm F2.8
Dズイコー28mm F3.5
REオートトプコール20mm F4
SMCタクマー55mm F1.8 ・・・・

戦前のレンズもあれば、幻と呼ばれるレンズや、トリプレットもある。
これらのレンズのずべてが、フィルム面上に光を結像し、美しい画像を刻む。

レンズにまつわる様々なエピソードを読んでいると、現代レンズに描写性能は劣るかもしれないが、今も写真を撮る能力は当時と寸分も変ることなくその性能を秘めていることがうかがい知れる。
あのレンズは癖があるとか、悪いとかという言葉を聞くが、その癖や悪さが、他のレンズにまねのできない美しい絵を描くことだってあるはずである。


すべてのレンズに神は宿り賜う。


今使っているレンズについて、もう少しだけ思いを馳せてみれば、また一枚、かけがえのない写真が撮れるかもしない。




[PR]
by f-izuki | 2011-08-16 04:20 | Comments(0)
<< 街角アピアランス あさなぎ >>