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フイルムですか
  
 
 
職場で若い人から写真・カメラのことについて時々アドバイスを求められる。
好み、主観でのアドバイスになることが多いが、写真について身近に話ができる仲間が増えることは単純にうれしい。
読み書き、そろばん、写真術の時代だから、ケータイを含めてほとんどの人が日常的にカメラを手にするんだけれど、カメラのうんちくを含めて話をするのは多少マニアックなニュアンスも伴う。


さて、その彼もはじめはデジタルから入ってきたのだが、最近はフイルムカメラに傾倒しつつあるらしい。
フイルムを扱う理由は、大きく二つあって、一つはデジカメの便利さがつまらない、もう一つは、デジカメ画像のクッキリ感よりもフイルム画像の不明瞭さが面白いという。
うんうん、とてもよくわかる。まさしく、写真を趣味にする理由としては王道だと思う。


デジタルとフイルムの違いなど論じるつもりはないのだけれど、その両極としての味わい方になるのだろうか。
フイルムをそのまま扱うのはやはり不便だから、スキャナでデジタル化した上で扱う人が多いと思う。
フイルム画像は印画紙への手焼きが基本だと思うのだけど、今更その技術を身につけるのもハードルが高いし、今となっては相当に酔狂なことだ。




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[Rollei35LED Toriotar40mm F3.5 Fujicolor 400 superia premium 2013 Oct]




デジタルデータにしたとしても、フイルムのテイストは多少残ると思うが、はたしてこのテイスト自体はフイルムが持つ本来の能力なのか、はたまたフイルムを無理やりデジタル変換した時に生じる弊害なのか(デジタル変換によって生じるノイズや解像感の曖昧さをフイルムの粒状感だと誤解しているとか)は、定かではない。
確かにフイルムスキャンをすると、特にネガの場合はラチチュードの広さは実感するところだが、その幅を1枚の画像に再現することはなかなかにやっかいで、普通のスキャンデータでは全ての情報を拾いきれないことがわかる。
そうであるとしたら、デジタルデータで扱いたいなら、始めからデジカメ使えばいいだろうと、僕は思っている。
逆にRAW現像ソフトには、デジカメ画像をフイルム調に変換するパラメータが登録されている。
デジカメ画像からフイルムテイストに加工するならはじめからフイルムを使えばいいというアーティストもいた。




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[Rollei35LED Toriotar40mm F3.5 Fujicolor 400 superia premium 2013 Oct]




職場のK君は、今、ニコンを使っている。
手元にあったNikon F801sというボディにAFレンズの組み合わせだが、操作そのものはデジイチと大きく変わらない。
ゆくゆくはレンジファインダーで露出もマニュアルでやってみたいというストイックなやつだ。
選択眼は悪くない。
クルマのエンジンをばらして組み上げられる腕の持ち主だから、デジタルの危うさが信頼できないのだろう。


フイルムを扱う三つ目の理由がある。
慣れ親しんだ手元の機材を使いたいということ。
これは厄介な病で、機材はがん細胞のように増殖していく・・・


ここに載せたのはRollei35LEDというチープな古いカメラ。
レンズはトリプレットで解像感はないし、レンズ性能は高くはないが、フイルムを扱う理由としては不足はない。
このオリジナルの味をデジタルで再現するのは難しいのだけれど。


参考として、現像時のおまかせのデジタルスキャン画像を載せる(右側)。
スキャン性能は十分に高いはずだが、オートで処理してしまうとデタラメで、後処理をするにも救えない。
左側はGT-X970で読み取りを適正化させたうえで、後処理を加えたもの。
何が言いたいのかっていうと、フイルムの味というのも、カラーバランスに限っては今や後処理で自分の好みにできるから、フイルムテイストだとか、レンズの色乗りが・・・ってむかしよく言ってたことを、今やあまり聞かなくなった。



 
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[Rollei35LED Toriotar40mm F3.5 Fujicolor 400 superia premium 2013 Oct]




ノスタルジーに浸っているのだ。


 
 
by f-izuki | 2013-10-26 14:50
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